昨日書いた東野圭吾ゲームの名は誘拐」を原作にした映画、「g@me」。

藤木直人仲間由紀恵ほか出演のラブサスペンス。ある男に恨みを持つ男女が、男への復讐のため、狂言誘拐を実行する。2人が誘拐犯と人質になりすました“誘拐というゲーム”はプラン通りに遂行されていたが…。
出演:藤木直人, 仲間由紀恵, その他
監督:井坂聡


原作が面白くても映画を見るとがっかり、というのはよくありますが、これは原作も映画も面白かった。
この映画は原作をただ映像化するんじゃなくて、いろいろと手が加えられていますね。原作の登場人物は悪人揃いでいたが、映画はそうとも言えない。そして、原作では重要ではなかった狂言誘拐の実行犯の二人の恋愛が映画では重要な位置づけ、というかメインになってます。そのぶん原作のドライな雰囲気とは変わってウエットな感じにはなってますね。でも、これはこれで悪くない。
それから最後のオチは原作には無かったものです。それも面白い。原作読んだ僕でもドキドキしましたよ。
原作とは異なった雰囲気の作品になってることについては、原作者の東野圭吾さんは「小説を書いた時点で、ぼくの手から離れてしまったものなので、映画を作るプロの方たちが、こうしたほうがいいということなら、どうぞ好きにしてください」と言ってるし、主演の藤木直人さんも「別々のエンターテイメントとして、こういう原作から、こういう映画ができたりするんだと、両方とも楽しんで、比較していただけると面白いのではないでしょうか。」と言っています。僕もこれはアリだと思いますよ。
役者さんもいいんじゃないですか?特に仲間由紀恵さん。原作を読んだときにイメージしたヒロインは仲間由紀恵さんとは全然違ったんですよ。だから、キャスト知ったときにはかなり違和感があったんです。でも、映画を見るとこれがなかなか良かった。仲間さんは見た目は知的美人、って感じだけど映画では考えの浅いわがまま女、という役を演じています。女優はすごいな。いや、すごいのは女、かな。
この映画、精巧に組み立てられたストーリー、テンポの良い展開、センスの光る笑いも織り交ぜてなかなかの作品だと思います。お薦め。
g@me. [DVD]