教育実習1日目を終えて。
8:20の開始から19:00の退勤まで充実した時間を過ごしているけど、その中でも昨日特に印象的だったことの話。
昨日の放課後、教室にいたところ、クラスの児童が「先生!AくんとBくんがグラウンドで喧嘩してるよ!」と言ってきたので、グラウンドに走って行ったんです。
僕がグラウンドに行ったときには、他のクラスの実習生が仲裁に入ったらしく、喧嘩そのものは終わってたんですね。それで、Aくんは他の仲間と野球をやってたんだけど、Bくんはその側でしゃがんで落ち込んでたので、まずはBくんに話を聞いてみたんです。
Bくんがぽつりぽつり語ってくれたところによると、AくんとBくんが野球の判定をめぐって喧嘩になったそうで、喧嘩をしてるうちにAくんが泣き出してしまったんですね。そこに実習生が仲裁に入ったんだけど、Aくんが泣いてるのを見て、Bくんが一方的に悪いっていう言い方をしたらしいんです。自分だけが悪いって言われてBくんはかなり傷ついてしまったみたいで。Aくんについてはもうそんなに怒ってないみたいでした。
そうやってBくんの話を聞いてると、近くにいたCくんが話に入ってきたんです。Cくんは、「先生、Bくんは自分だけ悪者にされたのが嫌なんだよ。」って言うんです。(実際は広島弁でしゃべってるんだけど)そこで僕が「じゃあ、他のみんなはBくんだけが悪いと思ってるのかな?」って聞いたところ、Cくんは「野球の判定でもめるのはよくあることだし、喧嘩したのはどっちも悪いってみんな分かってるよ。」って言うんです。このCくんの発言には驚きましたよ。僕は先生として、この喧嘩を客観的に見ようとしてたんだけど、Cくんもそうやって客観的な視点でこの喧嘩を見てるし、他の児童もそうやってこの喧嘩を見てるって言うんですから。
その後はAくんも呼んで、Aくん・Bくん・Cくん・僕で話をしました。Aくんに「Bくんは実習生に自分だけが悪者にされたのが嫌だったから落ち込んでて、Aくんのことはもう怒ってないってさ。Bくんだけが悪かったのかな?」って聞くと、「自分も悪いところがあったかもしれない」って。それで最後にはみんなでまた楽しく野球をやっていました。
最初仲裁に入った実習生は軽率だったと思います。でも、僕も本当に客観的に見るなら、最初にBくんだけに声をかけるんじゃなくて、最初からAくんとBくん二人に話を聞いた方が良かったかな、とも思います。明らかにBくんが落ち込んでたのでBくんから声をかけてしまったんですが。
Aくん・Bくん・Cくんと話して思ったことは、児童って本当にそれぞれいろんな考えを持ってるんだなってことです。教師サイドに立った場合、児童をクラスというまとまりのみでとらえてしまい、児童一人一人の考えを見過ごしてしまう、というのはありがちなことかもしれません。児童一人一人の考えを把握するということも大切だと思いますね。